シェプロのはちみつコラム第11回は「ミツバチ」についてご紹介します!
出典:「http://puchan.republika.pl/land010.htm」
日ごとに暖かさを感じられるようになり、待ちに待ったミツバチの季節がやってきました!
今月のはちみつコラムは、何万年も前から人類がお世話になってきたパートナー、
「ミツバチ」についてお話します。
春、ミツバチはどのような活動をしているのでしょうか?
出典:「http://www.honeybeesuite.com」
ミツバチたちは、寒い冬には冬眠とまではいきませんが、巣箱の中で身を寄せ合って、じっと長い冬を越すことは、先のコラムでお話しました。
暖かい春になると、ミツバチは食料を求めて次々と外に飛び立っていきます。
春には赤ちゃんも生まれるため、沢山の花の蜜(※はちみつの原料)や花粉が必要になるのです。
(ちなみに、普段外で見かけるミツバチはみんな女の子です。
そして、同じお母さん(女王蜂)から生まれた姉妹でもあります。
ご存知でしたか?)
ミツバチの女王蜂は、とっても子沢山。一生の内に何万匹(!)という子供を産みます。
女王蜂はミツバチを産むのが仕事で、子育てはしません。ミツバチの年長者が年少者の育児を行います。
そんな大家族のミツバチたち。
春における彼女たちの仕事は4つあり、外に働きに出る係(食料である花の蜜や花粉を採って家に帰ります)、巣の中で育児をする係、家である巣の清掃係、巣を作る係。きっちりと分かれています。
まるで会社の組織のようですよね。
そうやってせっせと家族を増やしていくミツバチたち。段々と巣が飽和状態になっていきます。
すると、自然に次代の女王が生まれ(育てられ)、今までの女王は自分の子供の半数を率いて、新しい巣を求めて旅立っていきます。これを”分蜂”と言います。
数が増えすぎて巣が機能しなくなったり餓死してしまわないよう、ミツバチたちはかしこく行動しています。
これもお花の多い春だからこそできることなのです。
出典:「http://www.br.de/fernsehen/ard-alpha/sendungen/alpha-campus/classics/frisch-vortrag100.html」
花の咲いている時期毎日忙しく生活しているミツバチたち。
特に、巣から飛び立って花の蜜や花粉を集める仕事をしているミツバチは、良い花畑を見つけた時、
どうしていると思いますか?
人間の様に言葉は話せません。文字も書けません。
それでは、花畑を見つけたミツバチだけが、延々と巣と花畑を往復しているのでしょうか?
そのような方法では1日が何十時間あっても、家族みんなの食料を用意できませんよね!
ではどうしているのか?
それは、「ダンス」です。
ミツバチは華麗に踊って仲間に情報を伝えているのです。
そのダンスの代表的な例をご紹介します。
「円形ダンス」
半時計周り、時計回りと、ぐるぐる円を描いて踊るダンスです。
このダンスは、蜜源(花・花畑)が100m以内にある時に使用します。
「巣の近くに良い花が咲いてるから、みんなで蜜を集めよう!」
と姉妹たちに話しかけているのです。
「8の字ダンス」
蜜源が100m以上離れている時に踊るダンスです。
このダンスは円形ダンスよりも複雑な内容を伝えることができます。
8の字の方向によって花畑の方角を教え、ダンスの速さによってどのくらい離れた距離にあるのかを話しかけています。
姉妹のダンスを見た他のミツバチたちは、「そこに花畑があるのね!」と理解して、飛び立っていきます。
写真の男性は、このミツバチダンスの意味を世界で初めて発見しノーベル賞を受賞した、
オーストリアのカール・フォン・フリッシュ博士です。
博士の功績は、今日の養蜂家にとっても、重要な意味を持つものでした。
更に最新の研究では、ダンスに加え羽の羽ばたきによっても、細かい情報を伝えることが分かってきました。
今月のコラムはいかがでしたか?
ミツバチの春の生活の様子を、簡単な生態も含めご紹介しました。
規則がしっかりありますし、彼女たちの無駄のない仕事ぶりに驚きをかくせません。
コラムの最後は、働き者のミツバチ姉妹が生み出す、素晴らしい食べ物をご紹介したいと思います。
<生はちみつ(ローハニー)>
ミツバチたちが集めた花の蜜を、酵素の働きによって変化させ、水分を飛ばし熟成させたもの。生はちみつには180種もの栄養素や酵素・酵母菌が生きている状態で含まれると言われ、スーパーフードの1つとして知られています
<ローヤルゼリー>
ローヤルゼリーは女王蜂の主食です。ミツバチの集めた花粉を吸収・変化させて作られるもの。
タンパク質、アミノ酸始め、アセチルコリンという免疫力を高めると言われる栄養素が含まれます。
ミツバチを女王蜂へ(女王蜂の寿命はミツバチの約30倍)と変化させるほどの豊かな栄養素があり、注目されています。
<プロポリス>
ミツバチが集めてきた樹液を、酵素の働きによって変化させたもの。ミツバチはプロポリスを巣の入り口に塗り、ウィルスやバクテリアから身を守っています。殺菌効果が高いと言われ、注目されています。
The history of honey is the history of mankind!
(イギリスのことわざ:「はちみつの歴史は人類の歴史である」)
仕事:
河原町二条「シェプロ」にて、日々体と心が喜ぶfoodについて勉強しています
趣味:
カフェ巡り。読書。
好きな作家:
アガサ・クリスティ/アーシュラ・K・ル=グウィン
投稿日:2016.04.07