2017年4月7日にアニメ映画の全国公開が決定した『夜は短し歩けよ乙女』。
2006年に発表された森見登美彦さんの小説で、第20回山本周五郎賞受賞作品です。
発売から10年経った今でも、本屋さんに行けば平積みされているベストセラーです。
森見さんは、『夜は短し…』のアニメ映画化を受け、ご自身のブログで「誕生から十年、またしても吉報をもたらしてくれた愛娘に対して登美彦氏は感謝するしかない。なんと親孝行な娘であることか。」と記しています。
2017年春、黒髪の乙女が満を持して歩きだすのです!
黒髪の「乙女」の外堀を埋め、薔薇色の学園生活を送るべく奮闘する「先輩」役は、歌手•俳優として活躍する星野源さん。アニメ声優としては初の単独主演作品となります。
そして、黒髪の乙女役は数々のアニメに出演する大人気声優の花澤香菜さんです。
学園祭事務局長役には神谷浩史さん、パンツ総番長役にはロバート秋山さんが決定しています。
スタッフは、同じく森見登美彦さんの作品『四畳半神話体系』がアニメ化された際とほぼ同じとあり、ファンの期待も高まっています。
キャラクター原案は、本の表紙イラストでおなじみの中村佑介さん。
監督は湯浅政明さん、脚本は上田誠さん(ヨーロッパ企画)、主題歌を担当するのは「ASIAN KUNG-FU GENERATION」と、まさに最強の布陣でのアニメ映画化です。
今回は、アニメ『夜は短し歩けよ乙女』の公開に備えて、物語の舞台となった京都の聖地や、実在するアイテムなどを章ごとに紹介します。
京都旅行、聖地巡礼のご参考にどうぞ!
夜の先斗町の雰囲気(画像出典:@_sngns_さん)
お酒を飲み歩く乙女と、それを追いかける先輩。
舞台は夜の木屋町通、先斗町界隈です。
(画像出典:@200yen_barmoonwalkさん)
p13「木屋町にある『月面歩行』というバー」は、物語の中ではお酒が一杯300円。
四条木屋町には、実際に「ムーンウォーク」というバーがあり、こちらはオールドリンク210円!
夜は短し…ファンのために「偽電気ブラン」を再現したものを提供しているそうです。
東京にも店舗があるので、京都に来ずとも雰囲気を体感することが出来ますね。
そしてなんと、3月20日からはバームーンウォークで映画とのコラボカクテルが登場します。
コラボカクテルを注文すると、映画オリジナルのコースター(全7種)がもらえます!
詳しくはお店のブログをご覧ください。
追記:四条木屋町店へ行ってきました!レポート記事はコチラ。
赤玉スイートワイン(画像出典:@west.west.vさん)
p45黒髪の乙女のセリフ「畏れ入ります。赤玉ポートワインは大好きです。」
赤玉ポートワインは、1907年から存在するワインで、サントリーから発売されています。
現在は名前が変わり「赤玉スイートワイン」として売られています。
黒髪の乙女が大好きな味を是非味わってみたいものです。
下鴨納涼古本まつり(画像出典:@adgjmadgjm456さん)
第二章の舞台は、下鴨神社糺ノ森で毎年行われている、「下鴨納涼古本まつり」です。
京都古書研究会主催のイベントで、京都の様々な古書店が出店しています。
所狭しと並ぶ本棚は、まさに古本の森!
必ず掘り出し物が見つかるはず。
ちなみに、乙女が欲しがっていた『ラ・タ・タ・タム―ちいさな機関車のふしぎな物語』も実在する絵本で、ドイツ生まれの作品だそうです。
京都大学11月祭(画像出典:@kenpi0712さん)
第三章の舞台は、京都大学の学園祭!
物語のなかでは、「象の尻」やゲリラ演劇「偏屈王」など奇天烈な企画が出てきます。
本物の京大の学園祭である2016年度「11月祭」では、クジャクにさわれたり、おから研究会による「おからストラックアウト」なる企画などもあったようです。
他大学の学園祭とはひと味違う面白い経験ができるのは間違いなさそう!
そして、先輩が「ナカメ作戦」を行う場所は京都大学周辺です。
出町柳駅、百万遍の交差点、吉田神社、銀閣寺、哲学の道…
この界隈は観光地でもあるので、先輩の涙ぐましい努力に思いを馳せながら歩くのも楽しいです。
京都で風邪が大流行してしまう第四章。
p267、269で峨眉書房の主人が愛用している「浅田飴」。
「良薬にして口に甘し」というキャッチコピーが印象的で、明治時代から愛されているのど飴です。
進々堂 京大北門前店(画像出典:@yukitan0206さん)
ラストシーンで、先輩と乙女が待ち合わせする「進々堂 京大北門前店」。
こちらも京都大学の近くで、今出川通沿いにあります。
文章を読んでいるだけでも伝わってくる素敵な空気感。
もしこのお店を訪れることがあれば、是非今出川通沿いの窓側の席に座りたいものです…!なむなむ!
ちなみに、京都で有名なパン屋さんの「進々堂」とは別のお店です。
映画版では、今回紹介したものの他にも、新しい聖地や文章だけでは分からなかった場所のモデルも見つかるかもしれません!
その辺りに注目して映画を見るのもおすすめです!
映画公式サイト
予告編のなかで、京都の実在する和菓子が一瞬だけでてきます。
分かった方は是非TwitterやFacebookでシェアしてくださいね!
※参考文献『夜は短し歩けよ乙女』森見登美彦 角川文庫 2008年
投稿日:2017.01.17