『BitSummit』とは。先日京都で開催された、日本最大級のインディペンデントゲームの祭典です。その真向かいで同時開催された、学生たちによるもう一つのゲームの祭典をご紹介します!
その名もズバリ清々しい、『Connect Fest 〜BitSummitに憧れて〜』。
場所は『BitSummit』会場のお向かい、ロームシアターの小さな会議室。
学生が作ったゲームとは一体?片っ端からプレイしてみると、どれも個性が爆発していました!参加した4団体のゲームをノンストップでご紹介!
サケとなって、釣りの仕掛けやクマから逃れながら帰るべき場所へ帰る、スマホゲーム。公式webサイトからダウンロード可能なので、ぜひあなたも帰ってみましょう。
団体webサイト:http://creagamep.wixsite.com/creagamep
※ちなみに、まだ開発途中でしたが、こちらの作品も個人的にオススメです↓
パズルゲームの連鎖にライフが付いているというもの。たったそれだけでやり込み度がぐんと上がって、パズルゲーム好きの心を揺さぶられました。ほっといたらずっとやってしまいそうな中毒性がっ。
人間が本能的に「怖いから嫌だ」と思う2つの行動をしないと絶対にクリアできないホラーゲーム。作り込まれたCGや演出により、思わず声を上げてしまうほど怖い、超本格的な恐怖体験でした。
作者webサイト: ncias.myportfolio.com
ビスケットの上を戦車でドンパチやる対戦ゲーム。グロくない戦車ゲームを作りたいという発想から生まれたファンシーな作品です。
練られたパン生地が主人公。プレスされることで形を変え、工場を脱出するアクションゲームです。変身するために潰される瞬間は、分かっていてもドキッとします。
団体Twitter:https://twitter.com/ogc_rits
WiiのバランスボードでプレイするVR作品。足踏みすると、ゲーム空間を歩き回ることができます。視覚のみに注目されがちなVRでは珍しく、足も使って操作することで、没入感がアップしていました。
団体webサイト:http://rigpp.sakura.ne.jp
妖精たちと人間が共存する世界を冒険する、サウンドノベルゲーム。ストーリーが進むと横スクロールのアクションで攻略が始まります。
団体Twitter:https://twitter.com/playacreate
ほんとにバラエティに富んだ作品の数々。ここでは紹介しきれないほどに、他にもたくさん出展されていました。
一体このお祭りはどうやって実現したのか?
その仕掛け人は、「<関西学生ゲーム>って調べたら、一番上に出てくるサイトが、僕たちのサイトです!」と力強く答えてくれた、本イベントの主催団体『connect』代表、立命館大学映像学部3回生の末浪さんでした。
団体webサイト:http://connectkansai.wixsite.com/connect
ーどんな流れで決まった企画なんでしょうか?
1ヶ月くらい前にいきなり立ち上げた企画なので、猛スピードで準備しました。
「できる!」ってことを『BitSummit』さんの方に伝えないといけなかったので、企画書と会場図をバババーって作って提出しました。
で、もうちょっとで仮OKがもらえそうだなって時に、もう勝手に会場押さえちゃったんです。そしたら「え、会場押さえちゃったの?じゃあもうやっていいよ。」って(笑)
学生の熱量の高さを認めてくださる懐の深さ!そのおかげで、同日開催を決定することができました。そこから、どうやったらさらに『BitSummit』にコミットしていけるか、を詰めていったという経緯です。
ー末浪くんは両方の会場と往復されてるようですが、やはり様子が気になるのでしょうか?
あ、僕向こうのボランティアリーダーもしてるので・・・(笑)
ー!!!
ー「開催したい!」というのは、末浪くんの想いなんですか?
まさに念願でした。
「『Bitsummit アカデミック』を作りたい!」が、『Connect』を立ち上げた時、一番初めに掲げた目標だったんです。ずっと言い続けてました。
僕自身、一回生の時に『BitSummit』で出展させてもらって、自分のゲームがお客さんにすげえ喜んでもらえたんです。その経験があったから、今こんだけ熱量持ってゲームを作ってるんです。
やっぱゲームの製作者が一番楽しい瞬間って、目の前で遊んでもらえてる時やと思うんです。実際にそれが僕のモチベーションに繋がっているので。
だから、他の学生にもそういう機会をもっといっぱい用意したい。それをずっと『BitSummit』の運営の方に言い続けていました。
ー今回その念願が実現できてどうですか?
嬉しいです!予想を超えた収穫もありました。
っていうのも、『BitSummit』のように大きな展示会では、学生ってなかなか名刺交換してもらえないんです。「学生のゲーム」と、わざわざ交流しようとはしてくれない。
でもこの場では、学生がやってるってことを割り切っちゃってるんで、来る人はみんな学生なんだってわかってきてくれます。だから皆さん積極的に名刺やアドバイスをくださって。すごくいい空間になって、これはこれでいい結果が生まれたなって思いました。
ーでは、今回「1番嬉しかった出来事」ってなんですか?
「末浪くん、来たよ。」って、たくさんの人が来てくれたことです。体感で20〜30人くらい。今まで繋がって来た、企業や学生の方が来てくれたんです。
「あ、今までの1年間で繋がってきたものが、ここに帰ってきたんだな」ってすごい思って。
よかったなぁ、って。
もちろん僕だけじゃなく、みんなの作品をちゃんとプレイして、フィードバックもしてくださって。
あとやっぱり一番でかいなって思ったのは、『Connect』のTwitterで告知した時に、みなさんが50リツイートくらいしてくださったんです。ビューが1万、2万まで伸びちゃって本当に驚きました。
今までもインディーズの方とも交流させていただいてたこともあって、その有名な方々がリツイートしてくださったことでバーッと広まって。
ーじゃあ、初対面の人も?
めちゃくちゃいましたいっぱい!
名刺交換もめちゃくちゃさせてもらいました。おかげで理想的な会になりました。
ー『BitSummit』との連携が一番の理想でしょうか?
最高なのは、『BitSummit』さんの中に学生ブースができることです!
『BitSummit』さんも「学生を育てて次の世代にインディーのアツい熱を託していきたい」って考えてくれてはると思うんです。それに京都府さんも、「学生を育てたい」ってやっぱり思ってくれてはる。ぜひそのお手伝いがしたい、っていう想いもありますね。
ー今回の『BitSummit』の方には学生作品は出展されてるのでしょうか?
ありますあります。僕が知ってるのは3チームですが、選考のハードルがかなり高かったようで、史上最高に膨れ上がった応募数を通過して出展しています。
『BitSummit』さんは、インディーとプロと学生が同じ目線で審査されているから、イベントのクオリティーが高いまま落ちないんです。
だからこそその中に、あえて区切られたブースとして学生ブースを作れば、学生が育つ環境になると思うんです。そう言った形で『BitSummit』さんと一緒にイベントができたらなあ、と思っています。
ー今回の総来場者数は何人だったのでしょう?
127人です。もうほんま、昨日寝るときとか、「身内の方だけで20人くらいやったらどうしよう・・・。」とか考えてたんです。それはそれで嬉しいんですけど、やっぱりもっといろんな人と交流してほしいしなーって。だから結果としてすごいよかったです!
ー第1回『BitSummit』も170名からのスタートだったのだとか。告知が1週間前だったにも関わらず、幸先の良いスタートですね!
ー出展者のみんなから言われて嬉しかったことはなんですか?
まあ、今から打ち上げで飲みに行ってから聞けるんやと思います(笑)実は前回の『BitSummit』出展の時もそうやったんですけど、忙しくて感想をいただく時間がなくて。終わってからも片付けてバーッと帰っちゃう、ってなっちゃって。
それから後日ご飯会を開いて改めて後輩に話を聞いてみたんです。そしたら「目の前で遊んでもらえて、すごいよかったです!」って、僕と同じこと言ってくれたんですよ!
それがすっごく嬉しくて。やっぱ伝わんねんなーって。
この会のみんなとも同じ体験ができてたら、すごい嬉しいなーって思います。
友情・努力・勝利。好きなことに全力な彼らは、少年マンガの主人公のように爽快です。
そして『connect』は、進撃に間髪を入れません。「ゲーム作成経験0でも、その日のうちにゲームが1本作れちゃう」ハッカソンイベント、『第2回 Connect Hack Online」が開催されます。
「遊ぶ」だけでなく「作る」ことまでエンタメに。勢いが止まらない京都の学生ゲームシーンから目が離せません!
投稿日:2017.05.24