昔ながらのレトロな商店街。それは訪れた人々にすべからく懐かしさを感じさせてくれます。
八百屋さん、さかな屋さん、電気屋さん。うんうんうん。
お肉屋さん、お惣菜屋さん、わたあめ屋さん。ん?
パン屋さん、整骨院、忍者体験VR。えええ??
そう。古川町商店街は一味違う。かつて「京の東の台所」と呼ばれたそのレトロ商店街は今、昭和の香りはそのままに、全く独自の進化を遂げようとしています。
場所は、祇園と岡崎のちょうど間に位置。それぞれのエリアには歩いて10分ほどで行けてしまいます。
商店街の長さはたったの220m。幅はあのまゆまろがつっかえてしまった程の狭さです。そのこじんまりとしたアーケードの中に、思わず足を止めたくなるお店が「これでもかっ」と凝縮されています。
その品質の高さに、京都のあらゆるラーメン屋さんが、鶏ガラを求めてやって来るという、昔ながらのお肉専門店。食べ歩きでおすすめなのが「軟骨入り唐揚げ」。ラーメン屋さんが愛する鶏の味を、少し味わえちゃうかも。
なんと、祇園の人気わたあめ屋さん『JEREMY&JEMIMAH(ジェレミー&ジェマイマ)』2号店が古川町商店街の中にあるのです!ただでさえ見た目のポテンシャルが高いわたあめに、味のバリエーションがつくことで、他のインスタ映え食品とは一線を画す愛らしさに。
さらに「wata-hako」と呼ばれる、わたあめの箱詰めも!店内ではお好みのお茶とセットでいただけます。かわいさに加えて、はんなりさも醸し出せるとは、わたあめの底力たるや恐ろしい。
忍者になれる場所は、伊賀や甲賀や木の葉の里だけではないのです。さあ、最新の忍術”VR”を使って、バーチャル体験という名の修行に繰り出しましょう。すでに店頭には変わり身の術の痕跡が。
そしてはっきりと「Ninja Lesson」と書いてあります。
職人さん、と聞くと少し背筋が伸びてしまいますが、その技の数々は、おうちの台所に立つのを楽しみにしてくれるものばかりなのです。
京都でも少ない、大型回転砥石がある刃物砥ぎ店。刃物を痛めることなく家庭用から本職用まで、あらゆる刃物を手作業で砥いでくださいます。砥がれた包丁の切れ味は、まな板の上のトマトをほとんど手を加えずにスライスしてしまうほど。ステンレスの包丁も可能とのことなので、ぜひご家庭の包丁を生まれ変わらせてもらいましょう。
おぼろ昆布って、実は職人さんが手作業で昆布を薄く削ってできていたんです。その時の温度や湿度を読み取り、昆布の乾き具合をみて一気に削り上げる。そんな職人の技が光るおぼろ昆布や、プロの味がお家でも楽しめる万能出汁パックが取り揃えられています。職人さんは全国を回っているので、なかなかお店にはいらっしゃいませんが、お母さんがお店を切り盛りされています。
料亭の料理人や菓子職人のオーダーに応じてつくる金網製品が色々。用途によって網目が調整されるので、網のごま焙煎機も自作されるのだといいます。古川町商店街では、北出さんの指導の元、食卓で使う道具を自分でつくる「豆腐すくい作り体験」が開催されました。参加者のみなさんは自分で網目を調整。中には「ポーチドエッグにちょうどいい網を探していたの!」というイギリス出身の方もいらっしゃったとか。
「ここの商店街は、もう、一回忘れられているので。」
そう語るのは、古川町商店街の真ん中にある、総合情報発信基地『古川趣蔵』の鈴木淳之さん。
高齢化、後継者不足、空き家問題。こうした問題を解決するには、地域と商店街の連携不足を解消する必要がある!という想いから、鈴木さんが中心となって、2017年7月に株式会社白川まち作り会社が発足されました。企業活動によって得た収益は、また地元に還元する、というのを鉄則に、住民が一体となって地域の抱える問題を解決する会社です。
「古川町商店街を、もう一回思い出してもらおう。」と、会社になる前から行われていた様々なお祭りでは、白川エリア以外の人々も巻き込むことに成功し、通算で5万人もの動員を果たすことができました。
2017年の11月、12月に開催されるイベントをご紹介いたします。
他にも、「クリスマスお食べやす祭り2017」や「お着物姿の写真撮影」なるものも。もっと知りたい!という方は古川趣蔵のfacebookをチェックです!
ライターが古川町商店街で見つけた素敵なアイコンのみなさんです。ぜひお立ち寄りの際は探してみてください〜。
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『古川町商店街』
住所:〒605-0026 京都市東山区古川町546番地
公式サイト:http://www.furukawacho.com
<アクセス>
市バス「東山三条」から徒歩2分
地下鉄「東山」2番出口すぐ
京阪「三条」徒歩5分
投稿日:2017.11.13