(文:上森菜央 写真:池谷薫)
「無料で服を自由に持って帰ることができるスペース」
そんな夢のような場所が京都にあることをご存知ですか?
季節の変わり目である今は特に見逃せない、
『Atelier Re:(アトリエ・リコロン)』をご紹介致します!
『Atelier Re:(アトリエ・リコロン)』のシステム
『Atelier Re:』では、
服を持ち込む人は「サポーター」、
持ち帰る人は「メンバー」と呼ばれています。
「サポーター」は一人につき一日20点まで衣類を無料で引き取ってもらえます。
「メンバー」になるには会費1,000円が必要となりますが、
登録した月から数えて約半年間は無料で一人につき一日10点まで、
いつでも衣服を持って帰ることができるのです。
このように『Atelier Re:』にはたくさんの衣類たちが集められ、
文字通り山のように積まれます。
そしてまるで宝探しをするように、
山の中から新たな自分の服を探すのです。
ご覧くださいこの服の数!
さすがアトリエと言うだけあって、思わずワクワクしちゃいます!
「ソーシャルクローゼット」という考え方
なんと服は毎年世界中で110万トン作られ90万トン捨てられているのだそうです!
確かにいくらそのとき欲しいとなっても、
流行や自分の好みの変化に伴ってどうしても着ないようになってしまいますよね…
そんな「もったいない」を「もっとほしい」に。
そんな思いで立ち上げられたのがこの『Re:(リコロン)プロジェクト』です。
衣類を「作る→捨てる」という経路だけでなく、
付加価値を付けて再び市場に戻して次の人につなぐ。
そんな新しい道を提案しているのです。
『Atelier Re:』の魅力はこのカオスな空間にあります。
普段のショッピングを思い出してみてください。
いつも自分の好きなブランドやテイストのお店にばかり思わず通っていませんか?
また別ジャンルに挑戦してみたいと思っても、
手持ちのお金の制約があって我慢してしまっていることってよくありませんか?
しかし『Atelier Re:』は違います。
一目惚れしたアイテムを即決でお持ち帰り、
メンバーであれば無料で様々なテイストの洋服にチャレンジし放題なので、
純粋にファッションを楽しむことができるのです。
さらに持ち帰った衣類は、
着なくなってしまったらまた洗濯して『Atelier Re:』に持ってくれば、
また別の人が見つけて利用してくれるのです。
服は他のゴミに比べてなぜか「捨てる」となると一抹のさみしさがあります。
でも人に「手渡す」だったら次の人に使ってもらえるから断然良い気持ちで服を送り出せますよね!
そんなやりとりのことを、
店番ならぬアトリエ番の持木さんは「ソーシャルクローゼット」と呼んでいらっしゃいました。
実はそんな言葉は無いのだそうですが、
とてもすてきな言葉です。
そんな持木さんにお願いして、
服の山の中から即興でコーディネートをしてもらっちゃいました!
テーマは「秋」でお願いすると、
私の着ていたギンガムチェックシャツにあわせて、
丸い大きなポケットがついた茶色いワンピースと、
緑のストールをチョイスしてくださいました!
さらにこんなパターンも。
おお!全然雰囲気が違う!
ズバリ私普段はこんなに鮮やかな服は着ません!(笑)
それを見事に見抜かれていたようで「挑戦してみて!」とオススメしていただきました。
こうして実際に着てアトリエ内をうろうろしているうちにとても欲しくなってきて、
めでたくお持ち帰りすることにしました。
自分の新境地が開拓できたようで、
この服が活躍する時が楽しみになりました。
もちろんさっきのワンピースもしっかり手に入れました!
こんな風に、
インタビューをしている短い間にも新しい出会いと発見がありました。
『Atelier Re:』は洋服が交流する場であるのと同時に、
人と人とがつながるコミュニケーションの場でもあるのです。
服を楽しむ
「Atelier Re:(アトリエ・リコロン)」ではただ服をやりとりするだけでなく、
様々なワークショップが行われています。
例えば、
毎週金曜日と毎月第一土曜日には、
服のリメイクのレクチャーをしてもらうことができます。
いずれも1コイン(500円)で30分教えてもらえます。
リメイクとはどんなことを教えてもらえるかというと、
「絶対かわいいデザインのはずなのに、なんだか自分が着ると違和感がある」
「サイズがちょっとだけ小さいけどなんとかして着たい!」
「この帽子をバージョンアップさせたい!」
などなどの相談に乗ってくださるのです。
講師は、
毎週金曜日には帽子作家の先生、
そして毎月第一土曜日には洋裁教室の先生がレクチャーしてくださります。
どちらの先生も、お直しなど、衣類全般の相談に乗ってくださいますので、
ぜひおうちに眠っている服を持って行ってみてください。
きっと自分の特別な一着に生まれ変わります!
またアトリエ内には工業用ミシンが設置されており、
1時間540円で誰でも使用することが出来ます。
さらにさらに。
「Atelier Re:」ではその他にも毎月色んなワークショップが開催されております。
例えば、2014年の10月は『草木染ワークショップ』が開講。
自分で選んだ服を、自分で選んだ染料を使って、自分で染めることができるのです。
色を変えるだけで服自体が全く別の印象に変わるところが魅力なのだそうです。
無地のものはもちろん柄の入ったものを染めるとおもしろいことが起こりそうですね。
詳しくはfacebookページをご覧ください!
「シェアハウス」や「レンタルサイクル」などに続いて、
『Atelier Re:』で「ソーシャルクローゼット」を利用してみませんか?
ご紹介した施設
『Atelier Re:(アトリエ・リコロン)』
時間:13時~17時 ※日曜・月曜・祝日定休
所在地:京都市上京区寺之内新町東入ル古木町 406-1 ひなや本社内
電話:075-441-0254
メール:recolon@hinaya-kyoto.com
facebookページ:http://www.facebook.com/recolon.kyoto
投稿日:2014.10.24