コラム

【2017年】5/14 京都地ビール祭開催!

三条会商店街で毎年開催されている京都地ビール祭りが、2017年も5/14に開催されます!
今年から開催時間が変更になり18:00までになったので要注意。今年も楽しくビールで乾杯しましょう!

 

イベント公式サイトはこちら

出展ブリュワリーとビールリストも公開されていますよ。

 

予習その1 〜地ビールってなに?〜

1990年代の酒税法改正によりビールの最低醸造量が改正され、小規模なビール会社が作れるようになりました。その大部分は地域密着型の経営をし、地域ブランドのビールを作ったため「地ビール」と呼ばれるようになったそうです。
最近は「地ビール」より「クラフトビール」と呼ばれることが多いですが、このイベントは「京都地ビール祭」ですから、この記事の中では地ビールと呼びたいと思います!

予習その2 〜ビールの種類を覚えて行こう〜

京都地ビール祭は多数のブリュワリー(地ビールメーカー)が、それぞれ多数の商品を持ってくるので全種類飲むのは不可能!?
でも、ビールの種類やその特徴を知った上なら、自分のお気に入りの一杯に出会える可能性が高くなるかも?ちょっとだけ説明してみたいと思います。

ビールの種類

エール、スタウト、ピルス、IPA、ヴァイツェン、ラガー、ケルシュ、アルト・・・地ビールイベントでよく見かける種類としてはだいたいこんな感じでしょうか。何となくイメージは出来ても、それぞれどんな味なのでしょう。簡単に説明してみたいと思います。

ビールの原料と作り方

大半のビールは大麦とホップから作られます。大麦は粉にするのが難しいため一旦発芽させてから乾燥(焙煎)したもの(麦芽)を使い、ドロドロに煮込み(麦汁)、発酵させてアルコールにします。この時香り付けや保存性を高めるためにホップが加えられています。ビールの苦味は基本的にホップ由来です。

大きく分けて2種類の発酵過程

上面発酵(エール系)

昔からのビールの作り方で、発酵した時に酵母が上に浮かんでくるので上面発酵と呼ばれます。日本の一般的なビールと比べると風味や香りが強いものが多いと言われます。

  • ペールエール
    焙煎をあまりせず色の薄い麦芽を使用。琥珀色、黄金色のビール。たいていホップも少なめでアルコール度はそれほど高くなく、華やかな香りで口当たりが良く飲みやすいものが多い。

    • IPA
      インディアペールエールの略。インドまで航海をする間に劣化しないように、保存料のホップを山ほど入れたのが始まりとか。
      非常に苦く、むしろ爽やかに感じます。

  • ブラウンエール
    焙煎をやや強めに行い、ビール自体の色も濃くなっていきます。焙煎によってナッツのような香りやチョコレートのような香りを感じることも。色は濃くなっても苦くないのが普通だが、中には苦味を強く感じるものもある。

  • ダークエール(スタウト、ポーター)
    強く焙煎をし黒くなった麦芽を使用する。場合によってはカラメルを加えることも。芳醇な香りと濃厚な味。
    一般的に、スタウトはダークエールの中でもアルコール度数の高いものが多いです。

  • ドイツ系のエール
    通常のエールより低温で長時間発酵させる。

    • ケルシュ
      ペールエールやライトエールのような、琥珀色で飲みくちの爽やかなビール。厳密にはケルンで作られたビールのみが「ケルシュ」なので、「ケルシュ風」と呼ぶべき、とのこと。

    • アルト
      ブラウンエールのような、やや褐色味を帯びたビール。濃厚な味とホップの苦味が特徴。

    • ヴァイツェン
      少し特殊なビールで、麦芽の代わりに小麦を50%以上使用して作られる。白く濁るため「白ビール」とも。苦味が少なくフルーティーな香り。

 

下面発酵(ラガー系)

低温で長時間掛けて発酵をさせたビール。エールと比べると大きな設備が必要になるので、地ビールでは少数派。日本の大手4メーカーのビールは基本的にこの作り方。ピルスナーの一種とされる。

 

  • ピルスナー
    世界中の大手ビールメーカーの製品の大部分がこのタイプ。ホップの香りと苦味が爽やかで、アルコール度数はそれほど高くなくとても飲みやすい。

  • ドゥンケル
    ドイツの褐色ビール。焙煎した麦芽の香りが残るため、チョコレートやトーストのような香り。甘さも感じるものが多い。

 

地ビールを飲むなら、普段飲んでいる「大手メーカーのメジャーなビール」との違いを楽しんで欲しいと思います。また、地ビールでもメーカーや銘柄によって「飲みやすいあっさりスッキリ系」を目指していたり「香りや味が濃厚に仕上げているので違いを楽しんで欲しい」タイプが多かったりしますので、是非色々飲んでみて下さい!


 

出店している京都のブリュワリーを紹介

2017年は全国から38のブリュワリーが参加予定になっています。
その中で地元京都のブリュワリーを紹介してみたいと思います。

 

京都醸造

2015年に創業し、いきなり京都地ビール祭りにも出展。大好評となり2016年にはかなりの長蛇の列になっていた京都醸造。アメリカ人のクリスさん、ウェールズから来たベンさん、カナダ出身のポールさんの3人が京都で立ち上げたブリュワリーです。
彼らによって個性豊かな、様々なタイプのビールが醸造されています。そしてどれもレベルが高い!今回も多数の銘柄を持ち込むようなので、是非色々飲み比べてみて下さい。
京都で暮らそうでは開業当初に取材をしています。その記事はこちら
http://www.kyotodekuraso.com/t/198

 

一乗寺ブリュワリー

地ビールを作るメーカーさんは日本の大手メーカーと比べると生産量も少なく小さいですが、その中でも特に小さい醸造所です。一乗寺の住宅地の中の、普通のお店?という場所で作られているそうです。一乗寺ブリュワリーは本当にクセになる!スパイスを効かせたり、濃厚な風味を遠慮なくガツンと残したり。苦手な人も居るだろうなーという強烈な個性。ハマる人にはハマっちゃいます。ぜひ一度試してみて下さい!

 

京都町家麦酒醸造所

日本酒の蔵、キンシ正宗が展開している京都の地ビール。元々御所の南で日本酒を作っていた蔵を改装しビールを作っています。

京都弁で「かるおす」と名付けたれた、飲みくちの軽いケルシュや、「くろおす」という黒いスタウトが有名。比較的飲みやすいながらもクラフトビールの魅力がしっかり感じられるラインナップです。

 

京都麦酒

こちらも日本酒の酒蔵、黄桜酒造の作る地ビールです。伏見の水を使ったり清酒酵母を使ったり、材料の一部に日本酒用の米を使うといった個性的なビールを作っています。日本酒醸造の知識も活かした、京都らしい独自のビールを「創り出す」姿勢で、比較的飲みやすいビールが多い印象です。
 

丹後クラフトビール

「丹後クラフトビール」としては今回初出店(のはず)。「丹後あじわいの郷」というテーマパークが「丹後王国 食のみやこ」という道の駅にリニューアル。あじわいの郷で作られていた丹後地ビールも「丹後クラフトビール」にリニューアルしました。
あじわいの郷の頃から高い評価を集めていたブリュワリーなので、味も期待できますね!「マイスター」という銘柄は、原材料に丹後の米を加えていることもありスッキリ飲みやすい系だったと思います(笑


 

京都だけで5社、全部で38社ですから全店回るのは難しいかも・・・?
それでも、いくつか飲んでみたらそれぞれ個性的な味にきっとビックリするはず。是非お気に入りの一杯を見つけて下さいね!

 

投稿日:2017.05.11

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