コラム

京都のフリーペーパー専門店「只本屋」スタッフにインタビュー!

今、「フリーペーパー」がとても熱いということを皆さんはご存知でしたか?

無料の冊子であるフリーペーパーの専門店「只本屋」は、3月28日にプレオープンを迎えるやいなや、
 ・facebook 2,000いいね!
 ・Twitter 1,000フォロワー
達成という驚異的な勢いで注目を集めています。

無料の冊子になぜこれほどまでに人を引きつける魅力があるのか。
京都に満を持して開店したフリーペーパー専門店「只本屋」の立ち上げメンバーの皆さんに突撃取材してきました!

 

只本屋のスタッフの皆様

今回お話を伺った只本屋の立ち上げスタッフの皆さんは、なんと全員実際にフリーペーパーを作っている人たちばかりでした!

〈写真左から〉

斉藤 菜々子(さいとう ななこ)さん
関西の美大生団体「SHAKE ART!」代表。団体では主にイベントの企画などを担当。
只本屋では広報兼カメラ担当。

岩城 玲(いわき れい)さん
京都精華大学 ビジュアルデザイン学科 所属。フリーペーパー「PARTNER」所属。
只本屋では渉外兼 WEB サイト担当。

水迫 涼汰(みずさこ りょうた)さん
京都造形芸術大学 情報デザイン学科 所属。フリーペーパー「PARTNER 」の元関西支部代表。
只本屋ではチーフデザイナー。

 

そもそも”只本屋”とは?

只本屋は、月末の土日だけ京都の寺町今出川にあらわれるフリーペーパー専門店です。全国各地の魅力あふれるフリーペーパーたちを取り揃えております。もちろん、すべて無料でお持ち帰りいただけます。ゆったりフリーペーパーを読みながら、あなたのお気に入りの一冊をみつけませんか。

(公式チラシの文章より抜粋)

さらにそもそも”フリーペーパー”とは?

フリーペーパーの定義ってなんだと思いますか?

まあもちろん無料ってことと(笑)。あとは続きものであることですかね。でも結局は、冊子になっているものでも1枚ものでも、その人が「フリーペーパーだ」って言えばそれはフリーペーパーなんだと思います。

 

只本屋のはじまり

只本屋のそもそものスタートって何だったんですか?

はじめは関西のフリーペーパー団体の代表が集まってイベントをしようと思ってたんです。関東にはSFFっていう大きなイベントがあるのですけれど、関西にはそういう集まれる場所がなかったから作りたいなと思って。だからイベントをやることをメインに考えていたので、只本屋を開くのはプレイベントのような軽い気持ちでした。

そうしたら、また全然別の機会に、PARTNERの打ち合わせでCEKAI-KYOTOさんのオフィスに来て、現・只本屋店長で、オフィスを管理されている山田さんと、「ここでお店したいね」という話になって。

それからもう一度メンバーで話し合い、関西のフリーペーパー文化を盛り上げるためには一過性のイベントじゃなくて、細く長くやって、認知度を上げる必要があるのではないか、という判断で只本屋を長期間続けることになりました。

しかも元々この場所は京都御所に出入りしていた紙屋さんだったという偶然も重なって、ここにお店を開くことになったんです。基本的には、毎日しんどくやるより、「のんびりやりたいねー」というスタンスやっています。

(店長の山田さん。スタッフの皆さんには”師匠”と呼ばれておられました。)

 

只本屋のシステムもろもろ

なぜ月末だけなのですか?

まず、CEKAI-KYOTOさんのオフィスをお借りしている関係でというのがあります。
あと、各フリーペーパーの更新頻度ですね。必ず月1で発行されているものって少ないので。

お店に設置しているフリーペーパーはどうやって集めたのですか?

最初は関西に絞って好きなやつを集めていたのですが、30種類くらいしか集まらなくて。お店として出すならもうちょっとほしいなと思って範囲を全国に広げたら、開店前やプレオープンの日に「これ置いて下さい」ってお客さんが自分たちで作ったフリーペーパーを提供してくれたんです。

ふたをあけてみたら、現在では店内に110種類以上のフリーペーパーが設置されています。

只本屋のターゲットはどういう人なのですか?

あまり絞りたくないです。年齢もあまり気にしていなくて、フリーペーパーに興味があってもなくても来てほしいなと思います。

むしろ興味がない人がここでフリーペーパーを好きになってくれるきっかけになればいいなと思います。プレオープンの初日に行ったパーティにも、ここが一体何屋なのか全く知らずに入ってきた人も楽しんでくれてて。そういうのがすごく嬉しいです。

 

フリーペーパーへの思い

皆さんとフリーペーパーとの出会いを教えて下さい。

水迫さん
大学の先輩が ”PARTNER” を作っていて、デザインの勉強がしたかったし、とにかく手を動かしたかったので参加しました。それで実際初めてみたら、フリーペーパーに関わっている人たちの熱さを体感して、自分も知らない間に好きになってました。

斉藤さん
「SHAKE ART!」には、初めはイベントをしたくて入りました。でも団体に携わっているうちに紙モノへの愛がどんどん募ってきて。水迫くんと一緒で気づいたら好きになってた感じです。

岩城さん
私は元々雑誌とかが好きだったので、初めからフリーペーパーを作りたいと思っていました。学校の授業で一度フリーペーパーを作る機会があって、その時、紙にアウトプットすることの魅力を発見しました。

それから本格的にフリーペーパーを作ろうと思ったら1人じゃできないなと思って、「PARTNER」に参加しました。

それまではフリーペーパーを手に取るときも、デザインばっかり見て中の文章はあまり読まなかったんですけど、製作者側になって、只本屋を始めるようになって、内容にこそ熱い思いが詰まっているということを知り、ちゃんと読むようになりました(笑)。

皆さんのオススメのフリーペーパーを教えて下さい。

斉藤さんのオススメ 『三浦編集長』

日本の原風景を伝えるフリーペーパーです。島根県の大田市大森町という自然豊かな町で一人暮らしをしている”三浦編集長”が、大森暮らしを紹介するという内容です。三浦編集長のかわいらしさとこのジブリっぽい雰囲気がたまりません。

岩城さんのオススメ 『迷路』

只本屋に製作者さんから「置かせて下さい」という連絡が来たのですが、そのお返事をする前にもうすでに送られてきたんです(笑)迷路というテーマの新鮮さと、このサイズ感にびっくりしました。

水迫さんのオススメ 『BEEK』

山梨の地域誌なのですが、デザインが素晴らしいんです。デザインを勉強している時分にとってとても参考になるし、これを読むと「山梨に行こう」って絶対に思わせてくれます。

 

只本屋のこれから

最後に、これからの只本屋の理想像についてそれぞれのビジョンをお聞かせ下さい。

水迫さん
そもそものきっかけである「関西のフリーペーパーの中心地になりたい」というところですね。ゆくゆくはフリーペーパーを中心に色々と展開していけばいいなと。

石城さん
関西の新しいアートスペースとして認知されたいです。「京都に来たらここに行っとかないとね!」と言ってもらえるような場所になれればいいなと。

斉藤さん
交流の場所になってほしいです。一般の方やクリエイティブな方が入り混じって、フリーペーパーを通して語り合えるような場所に。ものが無料だから、場所に価値を持たせたいですね。

 

只本屋

●住所
〒602-0848
京都府京都市上京区真如堂前町104
 CEKAI-KYOTO

●アクセス方法
・京阪出町柳駅2版出口より徒歩7分。
・地下鉄烏丸線今出川駅3版出口より徒歩11分。
・市バス「河原町今出川」で下車、徒歩2分。

●営業時間
・月末の土日2日間(11:00~18:00)
※只本屋はCEKAI-KYOTOの一角をお借りして運営しています。営業日以外のご来店はお断りしています。ご了承下さい。詳しくはSNSをご確認の上ご来店下さい。

●ウェブサイトURL
https://www.facebook.com/tadahon.ya

投稿日:2015.04.13

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