実は京都はどろどろだった!?
そんな側面から京都のいろんなどろどろを探ります。
今回のテーマは「歌人 和泉式部」
「誠心院(せいしんいん)」というお寺をご存知でしょうか?
繁華街の新京極六角にあり、京都で暮らしていると、きっと一度は目にしたことがあるはずですね。
こちら、かの有名な歌人「和泉式部」ゆかりのお寺なんです。
その背景をなぞっていくと、京都のどろどろが見えてきますよ。
結婚と離婚
19歳で一度結婚し、子どもも持ちますが、実は旦那さんとは不仲…。
10年足らずで、離婚してしまいます。
離婚後スグの大恋愛
しかし彼女は「文才あり、美貌あり」の女性だったそうで、なんと親王(弾正宮為尊親王)から熱烈に求愛されます。
これがかなりの大恋愛だったそうなのですが、その彼は早くに亡くなってしまいます…。
さらに大恋愛、しかも…!
が!しかし!
亡くなった親王の弟(敦道親王)が、既婚にもかかわらず和泉式部へ熱烈に求愛します。
彼女を「わが邸宅へ」と希望しますが、「嫁」は黙っちゃあいない!
家出をしてしまいます。
そうすると嫁の実家も黙っちゃあいない…
・・・やっぱりどろどろですね。
そして第二の大恋愛も長くは続かず、敦道親王も若くして亡くなってしまいます。
歌人 和泉式部ゆかりのお寺
そんな和泉式部ですが、やがて藤原道長の娘、藤原彰子の使用人になります。
その彰子が、和泉式部のために道長の法成院(今の荒神口あたり・石碑があります)の内に「誠心院」を建立します。
やがて秀吉によって、現在の地に移転。
さらに明治期、京都府2代目の知事槇村正直が、さびれた京都を立て直す!ために寺領をごっそり取り、お寺は通りを挟んで二分されてしまったそうです。
そんな歴史を感じながら、お参りへいってみるとおもしろいかもしれませんね。
誠心院
(情報提供:滝川 さと枝)
投稿日:2015.05.19