皆さんは、『四畳半神話大系』という作品を知っていますか。
ある一定の年令層の方には「四畳半」と言うと違うものを想像されるそうですが、私たち学生にとっては森見登美彦著の『四畳半神話大系』です!原作は小説ですが、2010年放送のアニメで知った方も多いのではないでしょうか。
私は友達から勧められて知ったのですが、他にはない世界観や衝撃的な最終章、キャラクター達の虜に!
京都で大学生活を送っている私は、「あそこか!」と知っている京都のスポットがたくさん登場すること、そして京都の食べ物がたくさん登場することが魅力的でした♪
『四畳半神話大系』ってどんなお話?
『四畳半神話大系』を読んだことがない人のために簡単にあらすじを書いてみます。
京都の大学に通う「私」は、三回生の春までの二年間、実益のあることを行ってこなかった。
一回生のある時は映画サークル「みそぎ」、またある時は弟子、またまたある時はソフトボールサークル「ほんわか」、またまたまたある時は秘密機関〈福猫飯店〉で、「薔薇色のキャンパスライフ」を求めるが、悪行を度々行う小津との出会いからおかしな方向へ進んでいく。
他にも歯に衣着せぬ物言いの明石さん、茄子のようにしゃくれた顔の樋口師匠(自称かもたけつぬみのかみ)、謎の美女歯科衛生士の羽貫さん、という個性溢れたキャラクターたちと「私」が出会うことで非日常な日々が始まる。
この作品には、京都に実在するスポットや食べ物が出てきます。
その中でも「猫ラーメン」と「カステラ」が物語の中でキーフードとなっているので、この二つについて調べてみました!
キーフード1猫ラーメン
まずは、猫ラーメンについて紹介したいと思います♪
モデルとなっているのは京都・出町柳にある「はらちゃんラーメン」です。
「猫ラーメン」として知っている人は神出鬼没なイメージがあるかもしれませんが、同じ場所で営業されているようです。(地図にも出てきます。)
実際に私も食べに行ってみました!
ずっと気になっていたけどなかなか行く機会がなく、お店を見つけた瞬間「あった~~~!」と一人ハイテンションに(笑)。
店内に入った瞬間ニンニクやスープの良い香りが…!
木の板で作ったテーブルとイスが並べられており、周りはビニールのシートのようなもので囲われています。
アニメではカウンターの形で登場していましたが、実際はラーメンを作られている店主の背を見ながら食べる形です。
簡単に店内を図で表してみました!
ちなみに私はニコちゃんマークのところに座りました。外からは丸見えです(笑)。
注文して5分足らずで、写真のように浅いプラスチックのお皿にどんぶりがのって出てきます。
その時に割り箸も一緒に出てくるのですが、レンゲはありません…
具材はネギ、もやし、直径5㎝ほどのチャーシューが4枚ほどのっていて、麺は最初多いと思ったのですがペロリと食べちゃいました(笑)。
作中で「猫から出汁を取っているという噂の屋台ラーメンであり、真偽はともかくとして、その味は無類である。」とあるのですが、思い切って店主に聞いてみました!すると、「(猫は)使ってないです。大丈夫です。」とのこと。安心しました(笑)。
他にも、同じく森見登美彦著の『有頂天家族』は京都を舞台にした狸の小説なのですが、実際にお店の前を狸が走っていくこともあるというお話を聞かせていただきました。
ラーメンは、主人公である「私」がこよなく愛しているのが納得できるほどおいしく、また店主も気さくな方で身も心もいっぱいになりました♪
猫ラーメンは樋口師匠との出会いの場であったり、好意を抱いていた明石さんを誘って関係が深まったようなくだりがあったり、「私」になにかが始まる予兆のような存在だと感じました。
店舗情報
住所:京都府京都市上京区河原町通今出川上る青龍町266-3
営業時間:20:00~28:00(売り切れ次第終了)
定休日:雨天時および雨天予報時(はらちゃんラーメンのホームページ内にある店主ブログに毎日18時頃営業するか更新されます)
電話番号:無
メニュー:並(600円)、大(700円)
※ニンニクの有無が選べ、入れるとピリ辛になる
ホームページ:はらちゃんラーメン(運営・はらちゃんラーメン愛好会) http://www5.hp-ez.com/hp/haratyan/index
キーフード2カステラ
続いて、カステラについて紹介します♪ モデルとなっているのは、京都・四条高倉にある「京銘菓大極殿本舗」のカステラです。
明治18年創業の老舗で、売り切れてしまうことがあるので電話でお取り置きをお願いして買ってきました。
私が買ったのはハーフサイズ(長さ約14㎝)になります。
アニメではこれの4倍ほどというかなりの大きさで登場してきますが、そのような大きさのカステラは売っていませんでした。残念…
ではさっそく開封!
密封された状態で入っていました。
よく見ると、アニメを見ていた方ならお気づきかもしれませんが、あのシールが!
「可美物處(うましものどころ)」と書かれています。
アニメにはこのシールが度々登場するので、機会があればぜひ見て確認してみてください♪
さらに開封してみました!
おいしそう!!カステラの包みがアニメとまったく一緒!!と興奮(笑)。
実際は写真よりもう少し黄色く、切り分けると4、5切れ分ぐらいです。
食べてみると、しっとりもっちりしていて、ちょうどいい甘さ!ザラメが好きな私にとって、下にたくさん敷いてあるのが嬉しい♪
ネタバレになってしまうのであまり詳しくは言えませんが、このカステラのおかげで、「私」は一命を取り留めたと言っても過言でなく、作中でも「私」は「(小津がカステラをくれたので)彼の存在が初めて役に立った。」と述べています。
カステラは「私」にとって命の恩物であり、出会う運命である小津を導かせるものだと思います。
店舗情報
住所:京都府京都市中京区高倉通四条上る帯屋町590
営業時間:9:00~19:00
定休日:水曜日
電話番号:075-221-3323
種類:一本サイズ:1,180円 ハーフサイズ:590円 (平成27年8月現在)
※他にも京都高島屋店、京都駅The CUBE店、六角店栖園(大極殿本舗さんの甘味処)がありますが、カステラを扱っていない店舗もあります。
また、人気商品ですので確実に手に入れたい方は早めに行くか事前にお取り置きの電話をするといいと思います。
ぜひ小説を読んでみてください♪
「猫ラーメン」と「カステラ」いかかでしたか。
好きな作品に出てくる食べ物を実際に食べてみて、『四畳半神話大系』の世界に入り込んで主人公の「私」のようになにか非日常なことが起こるのではないかという期待と不安の間を揺れ動きました。
この記事を読んで、もともと小説を知っている方には実際に食べて、より『四畳半神話大系』の世界に踏み込んでほしいです。
また、知らなかった方にはこの機会にぜひ読んでいただいて、猫ラーメンとカステラがどう関わってくるのか知ってから食べていただきたいです。
すると、より一層おいしく、作品もおもしろく感じられると思います!
投稿日:2015.09.04